『沈殿』
3rd
自学用ページ (※「錯イオン」は除く)
さぁ。続き、いってみよう。
[例題3]
K+,Ba2+,Ca2+,Na+,Mg2+,Zn2+,Pb2+,Cu2+,Ag+
これらのイオンが含まれる水溶液に対して、『希硝酸』を加えた。
「沈殿生成の有無」を判断し、沈殿が生成する場合には「沈殿の色」も答えよ。
[解説]
まず、問題の状況を【絵】にすると、次のようになる。

唱えるメロディ (ゴロ合わせ) は、
♪【 硝酸で 沈殿するのは 少数派 】
[ NO3– の沈殿 ] 硝酸 (NO3–) では ダレも沈殿しない!( 少数派 = 0 )
だね。
解答は、こうなる。

[例題4]
K+,Ba2+,Ca2+,Na+,Mg2+,Zn2+,Pb2+,Cu2+,Ag+
これらのイオンが含まれる水溶液に対して、『水酸化ナトリウム水溶液』を加えた。
「沈殿生成の有無」を判断し、沈殿が生成する場合には「沈殿の色」も答えよ。
[解説]
まず、問題の状況を【絵】にすると、次のようになる。

唱えるメロディ (ゴロ合わせ) は、
♪【 ナクカバ以外 沈殿 】
[ OH– の沈殿 ] ナクカバ以外 (Na+, K+, Ca2+, Ba2+ 以外) で沈殿する
だね。
解答は、こうなる。

《失点ポイント》「AgOH」は存在せず、『Ag₂O』となるコトに注意!
よくみると、Ag⁺とOH⁻がひっついて沈殿するならば「AgOH」になるハズなのに、なぜか『Ag₂O』になってしまっているね?
この理由は、

このように、2つの AgOH から H₂O がとれて、Ag₂O に変化してしまうからなんだ。
(AgOHは不安定で、そのままでは存在し続けられない、とみることもできる.)
《差がつくポイント》「OH⁻」の【有色のイオン】の暗記で差をつけよう!
OH⁻ の【有色イオン】はややこしいね。(つまり、差のつけどころ)
ここでは、【★ゆる~く覚える】という『暗記の必殺技』を伝授しよう。
~【ゆる~く覚える】という必殺技 ~
たとえば、
「Fe²⁺は淡緑色」「Fe(OH)₂は緑白色」のように“細かく”いきすぎると、いつまでも覚えられなかったり、ド忘れしてしまったときに全くリカバーできない。
そこで、
「Fe²⁺は淡緑色」「Fe(OH)₂は緑白色」
⇒ 要は【緑】やん
と【★ゆる~く】捉えなおす。
さらに、
「Fe²⁺は淡緑色」「Fe(OH)₂は緑白色」
⇒ 要は【緑】やん
⇒ 【地味】やな?
というミカタにいくと、次にこういうことにも気づく。
「Fe³⁺は黄褐色」「Fe(OH)₃は赤褐色」
⇒ 【黄】【赤】か (原色系やな?)
⇒ 【派手】やな?
まとめると、
「Fe²⁺」⇒【地味】
「Fe³⁺」⇒【派手】
という感じで一気にシンプルになる。
さらに、【★見立て】(擬人化) もコラボさせると、
「Fe²⁺」(弟) ⇒【地味】(緑系)
「Fe³⁺」(兄) ⇒【派手】(原色系)
「派手なお兄ちゃん(赤とか黄色の服ばっかり来てる)」と「地味な弟(いっつも緑の服着てる)」の絵が浮かべばもう、グッと覚えやすく、かつ、ずっと忘れにくくなっているハズだ。
(「Fe²⁺」は “2歳の弟”、「Fe³⁺」は “3歳のお兄ちゃん”、って設定ね.)
ちなみに、(沈殿と錯イオンをひと通りやればわかってくるけれど)
Cu²⁺ (青色) Cu(OH)₂ (青白) [Cu(NH₃)₄]²⁺ (深青色)
という感じに【Cu(銅)は『青』ばっかだな】と、これまた【ゆる~く】とらえることができる。
(ちなみに [Cu(NH₃)₄]²⁺ のような “何やらややこしそうなイオン” を “錯イオン” という.)
そして、ラストの
Ag₂O (褐色)
については、
Ag₂O
⇒ 「酸化物」か
⇒ 「さび (錆び)」とみれるな
⇒ 「くすんだ色」(褐色) か
みたいな思考回路で自然にいける。
さて。もう一度、【OH⁻の有色のイオン】たちを見てみようか。

かなり、“見え方” の景色が、変わったんじゃない?
[例題5]
K+,Ba2+,Ca2+,Na+,Mg2+,Zn2+,Pb2+,Cu2+,Ag+
これらのイオンが含まれる水溶液に対して、『炭酸アンモニウム水溶液』を加えた。
「沈殿生成の有無」を判断し、沈殿が生成する場合には「沈殿の色」も答えよ。
[解説]
まず、問題の状況を【絵】にすると、次のようになる。

唱えるメロディ (ゴロ合わせ) は、
♪【 炭酸は マジでバカ 】
[ CO32- の沈殿 ] 炭酸 (CO32-) は マジでバカ (Mg2+, Ba2+, Ca2+)
だね。
解答は、こうなる。

気づいたかい?
↓ (まず、この【沈殿】たちをみて、ジブンで考えてみるんだ.)
↓ (すぐに、答えに急いじゃあ、いけない.)
↓ (この中に、【見覚え】のあるヤツは、いないかい?)
↓ (そしてもし、『あー!アイツだっ!』ってピンときたなら、【★セルフテスト力】を磨いてみるんだ。つまり、【ジブンで、自分に、問題を出す】だけでイイ.)
↓ (もし、思い出せないなら、下に進んでみよう. なぁに. 『忘れるコト』は、なにも悪いコトじゃあない. 忘れたコトに気づけたならば、その時点で、幸せモンだろう.)
CaCO3 (炭酸カルシウム) は 『貝殻』『大理石(タージマハルの素材)』『石灰石 (石灰岩) 』だったね。
こうやって、『イントロ (導入部分) 』で “1回、存在をなじませて” おいて、実際の『マジメな化学 ( = 受験っぽいハナシ) の中で、もう1回登場』させる。こうすれば、本題のコーナーでは1回目の登場なのに、実は2度目の遭遇となる。そして、このあと『ジブンで問題集で出会ったとき』にはもう、3回目の出会いになってるんだ。
理科専の授業では、すべてを “このデザイン” になるように、布石が打たれているんだね。だから、【最小で、最大の成果】を出すことができる。でも【化学の量】をナメちゃあ、いけない。だからキミも、「授業の中で、たった1回しか出てきていない、触れていない」ことが、身についているだなんて、思わないコトだ。「このまえ、塾でやった問題に似てたのに、解けなかったです~」とか、言わないコト。そんなの、当たり前のコトなんだ。だから、『まず、授業で1回出会う』『友だちなり、何かにつけて、ムダに【沈殿トーク】を日常で、やる』『指示された課題、だけじゃなく、自主的に問題集を解きまくっていく』。合格る、勝つ、ってのは、そういうコト。そして、身についたことが、『通用した』とき、それは楽しくもあり、自信になる。
よし、次へいこうか。
[例題6]
K+,Ba2+,Ca2+,Na+,Mg2+,Zn2+,Pb2+,Cu2+,Ag+
これらのイオンが含まれる水溶液に対して、『クロム酸カリウム』または『ニクロム酸カリウム』を加えた。【沈殿生成】をさせるための試薬として、適切なものは、どちらであるか。
また、「沈殿生成の有無」を判断し、沈殿が生成する場合には「沈殿の色」も答えよ。
[解説]
今回は、
『クロム酸カリウム』
『二クロム酸カリウム』
という、似た名前の2人が、出てきたね。
どっちが、どんなヤツ?? って問われたら、ドキッとする人、いるよね。
(そもそも、「似たヤツ、2人いたんですね?」って感じのキミも、いるハズ.)
そういうキミは、
【★どらえもん力】
を強くイシキするように、していこう。
ほぼ、受験の勝敗は、コレ ( = どらえもん力) で、決まるからね。(これマジね.)
【★どらえもん力】っていうのは、
【『どの知識』を、“どういう場面 (scene) で” 使うのか?】を明確に言える力
のコト。
たとえば、
『三平方の定理』を知っていても、それを “直角三角形” がでてきたときに使う、と認識できていない人は、点数とれないよね。
同様に、
『正弦定理』『余弦定理』を知っていても、それを “いつ” “どういうときに” “どう、使い分けるのか?” が明確に言えないと、勝てないんだ。
三平方の定理、正弦、余弦くらいだと、キミも「ナメ」てるかもしれない。
なら、
『加法定理』は、“どういうとき” に使って、
『和積』『積和』は、“いつ” 使う?
『部分積分』は、“どういう問題”で使って、
『置換積分』は? さらに、「どういう関数」を “どう、置き換える” か?
これを、完全にバチっと明確に整理できているヤツは、ほとんどいない。
それにもかかわらず、《受験生にもなれば、みんな、上に出た定理だ、公式だは、「知っている」と言う》よね。それは 「聞いたコトがある」 だけで、“得点できるカタチ” では入れられて、ないんだ。
だから、
【★どらえもん力】
って言葉がまず、必要になる。(「名前がない」モノは、モノにできない.)
そして、“そこを強くイシキした勉強” にスイッチしてくだけで、『得点できる力』は、飛躍的に、アガる。
さて。そろそろ、『クロム酸カリウム』、『二クロム酸カリウム』、白黒ハッキリ、つけようか。
いいかい?
『クロム酸カリウム』は “沈殿” の世界で、でてくるヤツ。
『二クロム酸カリウム』は “酸化還元” の世界で、でてくるヤツ。(ちなみに “酸化剤” ね.)
化学式、書ける? (ドキッ)
ドキっとしたなら、今、練習すれば、いいだけやん。
『クロム酸カリウム』は K2CrO4 [ ♪ ケーツー クロム オーフォー]
『二クロム酸カリウム』は K2Cr2O7 [ ♪ ケーツー クロムツー オーなな]
※名前の通り「クロムが2個」あるね.
(オレは、[ ♪ オーセブン ] って、言わない. 口ずさんでみて、しっくりくる言い方にする.)
これで、ようやく、本題にいけるね。
(でもさ、わかったと思うけど、「本題」なんて、実は「本題じゃあ、ないんだ」。「本題」なんてのは、“ゴロ” だとか、“答えありきの解説” で、解いたように見せることも、感じさせることも、カンタンにできる。大事なのは、『その手前』のトコロ。実際の勝負は【クロム酸カリウムと、二クロム酸カリウムを、確実に区別できているか?】だし、そもそもその前に【それら2つを、“区別して認識すべき” だというトレーニング、メッセージ】だろう? 『真に良いモノ』を見抜ける眼を、少しずつ、養っていくんだ。この戦いは、生きている限り、続くからね。)
まず、問題の状況を【絵】にすると、次のようになる。

唱えるメロディ (ゴロ合わせ) は、
♪【 ギニアの バナナは 黄色い 】
[ CrO42- の沈殿 ] ギ(Ag+) ニ ア [赤褐色] の バナナ (Ba2+, Pb2+) は 黄色い [黄色]
だね。
解答は、こうなる。

これだけだ。
【★オマケ】『ギニアのバナナは黄色い』というゴロは知っていても、“クロム酸カリウムの沈殿” のときに使うゴロだと、パッと出ないアナタへ
この悩み、まさに【どらえもん力】のハナシだよね。
こうすればイイ。
“クロム酸カリウム”かー。どのゴロだったけなーー。あーコレいっつも忘れるやつやー。。
『クロ (黒) ム酸カリウム』 ⇒ 『黒い』 ⇒ 『ギニア』(アフリカの国)
って【★へりくつ】(その中でも『★カンニング』って技、だね.) で、もう悩まないね。
大切なのは、『すべて、ド忘れする前提で、そのシチュエーションから挽回できる方法』を、常に模索し、準備すること。
『受験力』とは、『準備力』。『想定力』。
さあ。とうとうここまで、来たね。
実はここまでで、【沈殿】のほとんどすべて、オシマイなんだ。
でも、さいごに1人、『ラスボス』がいるんだ。
『硫黄 (S2-) の沈殿』
コイツは、【沈殿】界では、いちばん攻略が難しい。
単純な “ゴロ合わせ” だけだと、「表面的には、解けたり」しても、「問題の流れや、問われ方次第で、カンタンにまちがえてしまう」
そういうクセモノだ。
こいつの攻略には、『スポーツ (実践) 』に近いトレーニングが必要なんだ。
そこで。
【YouTube授業】
で、攻略することにしよう。